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2006年7月ルルドで行われた
聖イグナチオ記念祝典におけるあるマリアの御心会員の発表

Ⅰ はじめに

わたしはマリアの御心会の会員(有期誓願者)でポルトガル出身のCと申します。32歳で、リスボンに住んでいます。わたしは化学者で、ポルトガルの大きな多国籍化学企業で働いています。

修道者でありながら、どうして工場で働いているのか。

 2000年から、わたしは工場内で他の従業員と協力して、環境にやさしいセメントを製造するプロジェクトの責任者として関わっています。このプロジェクトに関わることはとても興味深い挑戦です。なぜなら、「母なる地球」を守る手助けとなることは、わたしにとってとても大切なテーマだからです。

 同僚とともに、必要な科学技術を用いて日々の仕事を遂行するだけでなく、わたしはこれを一つのミッションであると考えています。このミッションは、従順によってわたしに与えられたものです。「遣わされた」ことによって、わたしは自分の存在の責任と質をより深く意識しています。

マリアの御心会のカリスマに忠実であることによって、どのような助けが得られるか。この世のただ中にあて奉献の生活を生きるためにわたしを支えてくれるのはどのような手段か。イグナチオの霊性はどのような点で優れた手段なのか。

  1. 祈りの生活(内的な祈りと意識の究明)、御聖体とみ言葉は、わたしの一日を養い、すべてにおいて神を見ることができるようにわたしを助けてくれます。そして、実際、全ての人々とすべての事柄を主にお捧げする助けとなっています。
  2. 上長との対話を通して、上長はわたしが現実の生活状況を高めることができるよう、ともに歩み精神的に助けてくださいます。
  3. マリアの御心会の会憲には次のように書かれています。「社会の人間化の努力を通して、また、メンタリティーや生活態度を変える力のある教育的、文化的、社会的活動を通して、会員はよりキリスト教的な将来を準備するために働かなければならない。」(会憲62)
  4. 前総会の指針は、わたしたちが「新しい調和を創る力」になるよう求めています。
  5. 共同体の支えと姉妹たちの祈りと存在。「同じ信仰と同じ愛に結ばれて、わたしたちは一つの心、一つの霊に生きるとはどういうことかを知っています。Cor Unum et anima una (一つの心と一つの魂)は、わたしたちの生き方を明確に表しています。すなわち主における友は、今日わたしたちが祝っている聖イグナチオの最初の仲間のことでした。
  6. 聖イグナチオの霊性は、「活動において観想し、すべてのことにおいて神を見出す」よう導いてくれ、また、マリアの御心に倣い、それを黙想することによって、わたしはマリアのように、この世の中にあって活動において観想する恵みをいただいています。(マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。〔ルカ福音書2章19節参照〕)マリアのように生きることによって、日々の出来事の中に観想的な見方をもつ助けが与えられ、環境を保護するために他の人々とともに尽くす支えとなっています。わたしが創造的な力となり、神と協力して、人々が神の賜物に敏感になり、それをいかに使うべきかに責任をもつように仕向けるならば、わたしは福音を宣教しているのです。

Ⅱ セメント工場において、どのようにマリアの御心会の召命‐ミッションを生きているのか。

 2000年(大聖年)に、わたしたちの工場は、新たな段階に移行しました。すなわち経営陣は、環境保護に尽力することを決定しました。騒音や廃棄物とともに環境汚染や水質汚染の元凶であったものが、解決可能な課題となったのです。

 工場には約200人が働いており、大多数は男性です。当初から、わたしは、従業員全員を対象に環境に関わる諸問題について教育システムを整えてきました。

 この仕事の一番難しい点は、いかに従業員の興味を惹くかということでした。なぜなら、機械のエンジンを改良するようには人の心を変えることはできないからです。

 最初に、技術面からアプローチしました。提案されている変化によってわたしたちとわたしたちの子孫がどのような恩恵を受けるかを提示しました。当時ポルトガルは、東欧からの移民が多く、ポルトガル語を話すことも読むこともできない従業員が多かったのですが、わたしは実用的な作業の手引きをロシア語に訳してもらうことができ、それを従業員全員に配布しました。

 毎日、主の御前で祈りにおいて、わたしはすべての困難や難題、すべての従業員とそのニーズを打ち明けます。わたしは目立たないけれども、変革をもたらす存在であろうとしています。

 福音化するとは、人々がより人間らしく生きることを助け、他者の苦しみに気づき、より友愛に満ちた世界を築くために働くことです。わたしとわたしの同僚が直面している問題の一つは、仕事に膨大な時間が取られることです。一日が終わると、リラックスする時間や家族と子どもと過ごす時間がほとんどありません。この問題については、修道女であるわたしの場合もバランスを保つことは易しいことではありませんが、必要なことです。「たとえ全世界を手に入れても、自分の命を失ったら一体何になろうか。」

 福音化するとは、この世界をより良い、正義が行われる場所にすることです。したがって、わたしの報告において、わたしは常に真実を語るように務め、何も隠していません。真実は常に輝き出でます。正義は、今日の世界の価値観とは相反するので、変革を求めます。

 毎日、いろいろなことを通して、わたしは自分が「この世にあってこの世のものでない」創造的な力になり、新しい調和を築こうとしていることに気づきます。(2005年総会)

わたしはどのような困難に出会うか。

 あまりにも忙しすぎて、仕事を整理する必要があります。ですから、健康的なリズムと生活習慣を維持することが大変です。

 この世を照らす光となることは容易いことではありません。光(であるキリスト)を受け入れない世界の中で、存在すること、福音の価値観に忠実に生き、反対の文化を示すことは、困難な使命です。しかし、それはわたしをjoie de vivre(生きる喜び)で満たしてくれる使命なのです。

Ⅲ まとめ

 日々、わたしは新しくなり、仕事と祈りにおいて、活動における観想を生きるよう努めています。そして、マリアの御心会員としてのわたしの存在意義を深めるよう努めています。
 霊操の「原理と基礎」の光をあてて、わたしのミッションについて考えると、わたしはこう思います。
環境を改善することは、絶えず創造を続けておられる創造主に協力することであり、創造主は、わたしたち一人ひとりがこの世界を神のすべての子どもたち、父なる神によって創造されたすべての人々にとって、住みよい美しいものにすることを期待しておられるのです。***


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